こんな経験ありませんか?
クオリティの高いデザインを時間をかけて仕上げたのに、「もっと早く相談してほしかった」と言われてしまった。完成度の低いものを見せるのは恥ずかしいから、きちんと仕上げてから報告したかったのに...。
実は、この「完璧にしてから見せる」という考え方こそが、評価を下げる最大の原因なんです。
今回は、UIデザイナーの美咲さんから寄せられた相談を元に、完璧主義を活かしながら適切なタイミングで進捗を共有する方法をお伝えします。
なぜ「完璧な成果」が評価されないのか

私もかつて同じ失敗をしました。会社員時代、新機能の企画で2週間かけて完璧な提案書を作成。自信満々で提出したところ、「方向性が違うので作り直し」と言われたんです。
その時、上司からこう言われました。
「小山さん、完璧な資料を作る能力は認めるよ。でも、PMとして一番不安なのは『今何をやっているかわからない』こと。70%の段階で見せてもらえれば、軌道修正できたのに」
この言葉で気づいたんです。上司やクライアントが本当に求めているのは「完成度の高い成果物」ではなく「安心感」だということに。
つまり、評価の公式「評価 = 成果 × 安心感」において、私は成果ばかりに集中して、安心感をゼロにしていたんです。
中間報告で提供すべきは「安心感」
デザイナーのあなたが思っている以上に、PMやクライアントは「今、何が起きているか」を知りたがっています。
完璧なデザインを見せられても、彼らの心の中では「なぜ途中経過を教えてくれなかったんだろう?」「もし方向性が間違っていたら、どうするつもりだったんだろう?」という不安が生まれています。
一方で、60%程度の段階で「現在こんな感じで進めています。方向性はいかがでしょうか?」と相談されると、PMは安心するんです。「この人は適切にプロジェクトを管理している」「必要なタイミングで相談してくれる」と評価されます。
つまり、中間報告の目的は成果物の評価ではなく、信頼関係の構築なんです。
「恥ずかしくない」中間報告の見せ方
とはいえ、未完成のデザインを見せるのは勇気がいりますよね。そこで重要なのが「見せ方」です。
段階別共有のフレームワーク
30%段階:方向性確認
お疲れ様です。
Webサービスのデザイン案について、ワイヤーフレームベースで
方向性を固めました。本格的なデザイン作業に入る前に、
一度ご確認いただけますでしょうか?
60%段階:デザイン方針確認
デザイン案の共有です。
まだ細部の調整は残っていますが、カラーリングや
レイアウトの方向性をご確認いただければと思います。
この段階でのフィードバックをいただけると助かります。
90%段階:最終調整前チェック
最終版の手前まで仕上がりました。
細かい調整を行う前に、全体的な完成度をチェック
いただけますでしょうか?
前置きのテンプレート
「完成版ではありませんが」「方向性確認のため」「この段階でのフィードバックが欲しくて」といった前置きを使うことで、相手の期待値を適切にコントロールできます。
3日ルールで信頼を積み重ねる
私が実践している「3日に1回の中間報告」は、デザイナーにも有効です。
作業が順調に進んでいても、「現在○○の段階まで完了。予定通り△△日には次の確認をお願いできそうです」と一言伝えるだけで、相手は安心します。
問題が起きた時も、早めに相談できる関係性が築けているので、一緒に解決策を考えてもらえます。
この積み重ねが「あの人に任せておけば大丈夫」という信頼につながり、最終的により高い評価を得られるようになります。
完璧主義は武器になる
誤解しないでほしいのは、完璧主義をやめろということではありません。クオリティへのこだわりは、デザイナーとしての大切な武器です。
必要なのは「見せるタイミング」の調整だけ。品質へのこだわりを持ちながら、適切な段階で進捗を共有する。これができれば、あなたは「高品質な成果を出しつつ、安心感も提供できるデザイナー」として評価されます。
今回ご紹介した中間報告のテクニックは、HORENSO道場の基本メソッドの一部です。「評価される報連相の全体像を学びたい」という方は、ぜひ我々の講座もチェックしてみてください。正しい働き方で、正当な評価を得られる人が一人でも増えることを願っています。